ワインを飲むと頭痛や腹痛、蕁麻疹が出る【ワインと上手に付き合うには】

他のお酒ではそうはならないのに、ワインを飲むと頭痛が出たり、痒くなったり、お腹が痛くなるといった経験はありますか?
そういった症状には様々な原因がありますが、

  • ワインの成分
  • ワインの食品添加物

が主な原因と考えられています。
そういった原因を踏まえつつワインを楽しみたい方向けに、本記事ではワインとの付き合い方を提案します。

ワインの成分「アミン」が原因の場合

ワインの成分で体調不良の原因として挙げられるものに「アミン」があります。
アミンは窒素化合物の一種で、ワインの発酵醸造の過程で複数種類のアミンが生成されます。

少量の摂取ならばアミンは代謝されますが、一定量を超えて接種すると神経系を活性化させたり、高血圧やそれに伴う偏頭痛を引き起こす効果があります。アレルギーのような症状を引き起こすケースもあります。

ワインに含まれるアミンは「ヒスタミン」「チラミン」「フェネチルアミン」「イソアミルアミン」などがあります
それらのアミンのうち、どのアミンにどういった生理作用があるのか見ていきましょう。

ヒスタミン

70~1000mg以上を接種すると、血圧が下がったり、それに伴って頭痛が起こる場合があります。また、吐き気や嘔吐、胃痛、発疹など、アレルギー様食中毒を引き起こしたりします。

チラミン

500mg以上接種すると、血圧が上がったり、それに伴って頭痛が起こる場合があります。発熱や発汗、嘔吐が起こる場合もあります。
また、チラミンは抗うつ剤などの薬剤を服用していたりしていると特に影響を受けやすいです。

フェネチルアミン

3mg以上接種すると血圧が上昇し、偏頭痛を引き起こしたりします。
他のアミンに比べて少量でも影響が出やすいことに加え、抗うつ剤などの薬剤を服用していても強く作用します。

イソアミルアミン

血圧上昇作用があります。

アミンが体調不良の原因の場合はどうすればいいのか

アミンの含有量および種類はワインの発酵によるところが大きいので、ワインによって様々です。
なので、「〇〇社の赤ワインは飲んでも1瓶飲んでも大丈夫だったのに、△△社の赤ワインは3杯飲んだらかゆくなってきた」という場合もあるかと思います。

色んなメーカーの商品を試してみて、いっぱい飲んでも大丈夫なワインを探してみたり、商品ごとに一日に飲んでも体調不良にならない量を探ってみるとよいでしょう。自分にとってベストな銘柄や量を探してみて下さいね。
赤白にこだわりがないのなら、赤ワインの方が白ワインよりアミンの含有量が多い傾向にあるので、白ワインを選択してみるとよいかもしれませんね。

なお、抗うつ剤などの薬を服用している人は一部のアミンの影響を受けやすいとされているので、ワインを飲んで症状が出た場合、ワインとの付き合い方を医師に相談した方がよいと思います。

ワインの食品添加物が原因の場合

ワインの製造において、ワインの保存性を高めたり、味や風味の品質を保つために、食品添加物として酸化防止剤や保存料が用いられています。こういった食品添加物を利用することで、一定の品質のおいしいワインを作ることが出来るのです。

ワインの食品添加物には酸化防止剤として「亜硫酸塩(二酸化硫黄)」が含まれていますが、それが人によっては体調不良の原因になる場合があるようです。

【酸化防止剤】亜硫酸塩(二酸化硫黄)

ワイン中の雑菌の繁殖を防いだり、酵母の働きをコントロールしたり、ワインの酸化を防止するために用いられています。これがないと美味しいワインは作れません。
亜硫酸塩の残存量には規格が設けられており、出来上がったワイン1kgにつき0.30g以上残存してはいけないことになっています。
過剰に摂取すると亜硫酸塩には偽アレルギー反応(アレルギーのような反応)を引き起こす可能性があり、蕁麻疹やかゆみ、鼻炎や気管支喘息などの反応や、胃痛腹痛が起こる場合もあります。

添加物(亜硫酸塩)が原因の場合はどうすればよいのか

亜硫酸塩(二酸化硫黄)は揮発性が高いので、グラスに注いでガスとして抜けるまで待ったり、デキャンタージュを行うことで接種する亜硫酸の量を減らせます。
ワインを開けて硫黄のような臭いがしている場合は、すぐに飲まず、グラスでもデキャンターの容器にでもあけて、ガスを抜くようにしましょう。それでも気になる場合はホットワインにしてみるというのも手です。

ただ、いずれの食品添加物にも同様のことが言えますが、食品添加物は一日摂取許容量(ADI)や食品ごとの使用基準があります。私たちの口に入っても安全なように、しっかりとした規格・基準を設けているのです。なので、基本的に常識的な量のワインを飲んでいる分には問題ありません。

ただ、ごくまれに体質に合わない場合もあるので、可能性の一つとし覚えておくとよいかもしれません。

1日に飲むワインの量の目安

ワインの成分が原因の場合、添加物が原因の場合。どちらも共通することは「量をコントロールする必要がある」ということです。
では具体的にどの位の量が適当なのでしょうか。

厚生労働省の「健康日本21」で提唱されている1日の適切なアルコール量は純アルコールに換算して約20gとなっています。
ワインの場合グラス2杯弱(200ml)くらいが適量です。

「どの位の量を飲めばよいのだろうか」と迷っている場合は参考になさって下さい。

ワインを美味しく、楽しく飲める量を知って、ワインとよいお付き合いをなさって下さいね。

参考

第2章 食品に対するアレルギー反応

改訂初版 食品加工学概論(編著:國崎直道・川澄俊之)同文書院